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歳差運動とは?

さいさうんどう

歳差運動とは、回転する物体の回転軸が外力によって円を描くようにゆっくりと向きを変える現象で、地球の自転軸もこの運動を行っています。

歳差運動(さいさうんどう、Precession)とは、回転する物体に対して外部から力(トルク)が加わったとき、回転軸がコマのようにゆっくりと円を描く形で方向を変えていく現象です。コマを回したとき、倒れずに軸がぐるぐると周囲を回る動き(首振り運動)が最もわかりやすい日常例です。

地球自転軸(地軸)も歳差運動をしており、これを「地球の歳差(地軸の歳差)」と呼びます。地球は完全な球体ではなく赤道方向にやや膨らんだ回転楕円体であるため、太陽・月・惑星の引力が地球に傾きのある力を与え、地軸が約2万6000年という長い周期で円を描きながら向きを変えていきます。

地球の歳差運動がもたらす天文学的な影響は以下の通りです。

  • 天の北極の位置変化:現在の北極星はこと座のポラリスだが、約1万2000年後にはベガが北極星に近づく
  • 春分点の移動:黄道上の春分点が少しずつ西へずれ、星座のずれの原因となる
  • 気候変動との関係:ミランコビッチサイクルの一因として氷河期のリズムにも関与する

歳差運動は宇宙物理学・天文学のみならず、航空機のジャイロスコープや核磁気共鳴(MRI)など工学・医療の分野でも重要な概念として扱われています。古代ギリシャの天文学者ヒッパルコスが紀元前2世紀に発見したとされており、歴史的にも重要な発見です。

使い方・例文

天文学の文脈では「エジプトのピラミッドが建造された時代、北極星の位置は現在と異なっていた」という形で歳差運動の効果が説明されることがあります。また、MRI検査の原理である核磁気共鳴でも、原子核の歳差運動が信号検出の基礎となっています。

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