多系統群とは?
たけいとうぐん
多系統群とは、複数の独立した異なる祖先から派生した生物をひとつのグループにまとめた分類群で、系統的に不自然なまとまりを指します。
多系統群(たけいとうぐん、英: polyphyletic group)とは、系統学・分類学において、単一の共通祖先に由来せず、独立した複数の起源を持つ生物をまとめた人為的なグループのことです。現代の系統分類学では、多系統群は「自然な分類」として認められず、分類の見直し対象とされます。
系統学では、グループの分類方法として次の3種類が区別されます。
- 単系統群(monophyletic):ある共通祖先とそのすべての子孫を含む、最も自然なまとまり。
- 側系統群(paraphyletic):共通祖先と子孫の一部のみを含むグループ。
- 多系統群(polyphyletic):複数の異なる祖先を持つ要素をまとめた人為的グループ。
多系統群の代表的な例として挙げられるのが「恒温動物」という概念です。鳥類と哺乳類はいずれも体温を一定に保つ恒温性を持ちますが、系統的には別々の祖先で独立して恒温性を獲得したと考えられており、「恒温動物」というまとまりは多系統群にあたります。同様に、かつての「藻類」という分類も多系統群的な分類として見直されてきた例です。分子系統解析の発展により、外見的・機能的な類似性だけに基づいた従来の分類が多系統群であることが次々と判明し、生物の分類体系は大きく再編されてきました。
使い方・例文
生物の分類を学ぶ場面で「このグループは多系統群だ」という表現が登場します。鳥類と哺乳類をまとめた「恒温動物」や、複数の独立した起源を持つ「藻類」が多系統群の典型例として教科書でよく引かれます。
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