ゾンビアリタケとは?
ぞんびありたけ
アリの脳を操って行動を支配し、最終的にアリを死に至らしめて子実体を発生させる寄生性の昆虫病原菌類です。
ゾンビアリタケとは、子嚢菌門に属するOphiocordyceps属(オフィオコルディセプス属)の菌類の通称で、特定のアリに寄生してその行動を操る「ゾンビ化」現象で広く知られています。かつてはクモタケやセミタケと同じCordyceps属に分類されていましたが、現在は独立した属として整理されています。
感染のプロセスは次のように進行します。
- 菌の胞子がアリの体表に付着し、体内へ侵入する
- 菌が産生する化学物質がアリの神経系に作用し、通常とは異なる行動(葉脈に噛みつくなど)を引き起こす
- アリは高湿度・適温の場所(葉の裏など)を選んで噛みつき、動けなくなる
- アリが死亡した後、菌が頭部から子実体を伸ばして胞子を散布する
この「宿主の行動操作」という現象は生物学的に大きな注目を集めており、菌がどのような物質でアリの脳や筋肉を支配するかについて世界中の研究者が解明を進めています。一部の研究ではセロトニンなどの神経伝達物質に類似した化合物が関与する可能性が示されています。熱帯雨林を中心に多くの種が存在し、宿主となるアリの種類ごとに異なる種の菌が対応しているとされます。SF・ゲーム・映画などのフィクション作品にも影響を与えた生物として有名です。
使い方・例文
ゾンビアリタケはドキュメンタリー番組や理科の授業で「宿主を操る寄生生物」の代表例として紹介されることが多く、ゲーム作品「The Last of Us」の菌類モンスターのモデルとしても知られています。
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