特異点とは?
とくいてん
特異点とは、物理法則が通常の形では通用しなくなる、密度や曲率が無限大になると予測される時空上の点のことです。
特異点(Singularity)とは、一般相対性理論の方程式において密度・曲率・重力が無限大になると計算される点を指します。現実の宇宙では、ブラックホールの中心や宇宙が始まったとされるビッグバン直前の状態がその例として挙げられます。
ブラックホールの特異点は、重力崩壊が極限まで進んだ結果として生まれるとされています。シュワルツシルト解と呼ばれる球対称ブラックホールでは中心に点特異点が、回転するカー・ブラックホールでは輪状の環特異点が存在すると予測されます。事象の地平面の内側にあるため、外部の観測者はその特異点を直接観測することはできません(宇宙検閲官仮説)。
特異点に関わる主な文脈には次のものがあります。
- ブラックホール特異点—重力崩壊の終着点
- 宇宙論的特異点—ビッグバン直前の初期宇宙の状態
- 裸の特異点—事象の地平面に覆われずに外部から観測可能な理論上の特異点
特異点の存在は一般相対性理論の限界を示すものとも解釈されており、量子効果を取り込んだ量子重力理論(ループ量子重力理論や超弦理論など)では特異点が回避できる可能性も議論されています。現代物理学において特異点の問題は未解決の重要課題のひとつです。
使い方・例文
「ブラックホールに吸い込まれた物質は最終的に特異点に到達すると理論上は予測されているが、そこでの物理法則については現代科学ではまだ解明されていない。」
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