地衣類とは?
ちいるい
地衣類とは、菌類と光合成を行う藻類またはシアノバクテリアが共生して一体化した複合生物のことです。
地衣類(ちいるい、lichen)は、菌類(主に子嚢菌類)と光合成生物(緑藻類またはシアノバクテリア)が密接に共生した複合的な生物です。外見上は一つの生物のように見えますが、実体は「共生体」であり、菌類が藻類やシアノバクテリアを包み込む形で構造を形成しています。
菌類は藻類などを水分や無機塩から保護する構造を提供し、藻類やシアノバクテリアは光合成によって有機物(栄養素)を生産して菌類に供給します。この相互依存により、地衣類は岩盤・樹皮・砂漠・極地など、通常の植物が育てない過酷な環境でも生育できます。
地衣類の形態は多様で、大きく以下の3タイプに分類されます。
- 葉状地衣:葉のように平らで基質から部分的に剥がれるもの
- 痂状地衣(かじょうちいるい):基質に密着してはがれない薄い殻状のもの
- 樹状地衣:枝分かれした立体的な構造を持つもの
地衣類は成長が非常に遅く、長命なものは数百年以上にわたって生存することもあります。また、大気汚染に敏感なため環境指標生物として利用されるほか、抗菌物質の産生など医学・産業面での応用研究も行われています。岩盤を少しずつ風化させ、土壌形成の先駆けとなる生態学的な役割も重要です。
使い方・例文
岩の表面に灰色や橙色のざらついた模様のように広がっているものが地衣類で、「この岩についている苔のようなものは地衣類だ」という文脈で登場します。
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