シアノバクテリアとは?
しあのばくてりあ
シアノバクテリアとは、光合成によって酸素を生産できる原核生物(細菌)の一群で、地球の大気に酸素をもたらした生命史上きわめて重要な微生物です。
シアノバクテリア(藍藻)は、細胞核を持たない原核生物でありながら、植物と同様の酸素発生型光合成を行う細菌の総称です。かつては「藍藻類」として藻類に分類されていましたが、現在は細菌域に位置づけられています。
生命史における役割は格別で、約27億〜25億年前に大気中へ大量の酸素を放出したのがシアノバクテリアだと考えられています。この「大酸化イベント」によって地球の大気組成が根本的に変化し、好気性生物が繁栄する基盤が生まれました。また、真核生物の葉緑体はシアノバクテリアの祖先が細胞内共生したことで生じたとされており、植物の光合成能力の起源でもあります。
生態と多様性については、海洋・淡水・土壌・岩石表面など地球上のほぼあらゆる環境に分布します。単細胞性のものから糸状・集落性のものまで形態は多様で、代表的な属にはプロクロロコッカス(海洋で最も光合成生産量が高い生物の一つ)やアナベナ(窒素固定能を持つ)などがあります。
窒素固定を行う種も多く、大気中の窒素ガスをアンモニアに変換して生態系に供給する役割を担います。農業では水田のシアノバクテリアが天然肥料として機能してきました。一方、富栄養化した湖沼での異常増殖(アオコ)は毒素を産生することがあり、水質問題としても注目されています。
使い方・例文
海洋表層でのシアノバクテリアは地球全体の酸素生産・炭素固定に大きく貢献しており、気候変動研究や海洋生態系モデリングの文脈でよく登場します。また、バイオ燃料・食品(スピルリナ)・医薬品開発の素材としても研究が進んでいます。
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