古筆とは?
こひつ
古筆とは、平安時代から鎌倉時代頃に書かれた古い名筆の総称で、書道の鑑賞・研究の対象となる貴重な筆跡です。
古筆(こひつ)とは、主として平安時代から鎌倉時代にかけて書かれた古い時代の名筆の総称です。和歌集・経典・物語などを書写した巻物や冊子の断片が現存しており、書道作品として高く評価されています。
古筆が特に珍重されるようになったのは室町時代以降です。茶の湯文化の発展とともに床の間に掛けて鑑賞する「墨蹟」趣味が広まり、古い名筆の断簡(切れ端)を掛け軸に仕立てて鑑賞する習慣が生まれました。このように切り取られた断片は「古筆切(こひつぎれ)」と呼ばれます。
代表的な古筆の書き手(古筆家)としては以下の人物が知られています。
- 小野道風(おののとうふう)—— 三蹟の一人
- 藤原佐理(ふじわらのさり)—— 三蹟の一人
- 藤原行成(ふじわらのゆきなり)—— 三蹟の一人
- 紀貫之(きのつらゆき)—— 土佐日記の筆者
古筆の鑑定を専門とする家系を「古筆家」といい、江戸時代に確立した古筆了佐(こひつりょうさ)の家系が有名です。現在も古筆切は美術市場で高値がつくことがあり、国宝・重要文化財に指定された作品も多く存在します。
使い方・例文
「寸松庵色紙(すんしょうあんしきし)」は古今和歌集を書写した古筆切の名品で、三十六歌仙絵のように茶道の世界でも珍重されています。
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