校本とは?
こうほん
校本とは、複数の写本・版本を比較・対照して本文の異同を記録し、最も信頼できるテキストを確定しようとする学術的な編集書のことです。
校本(こうほん)とは、ある作品の複数の写本・版本(テキスト)を体系的に比較検討し、それぞれの異同(本文の違い)を注記・集録した学術書のことです。英語の「critical edition」に相当し、テキスト批評(校訂)の成果を一冊にまとめたものといえます。
校本の作成は次のような工程を経ます。
- 現存する写本・版本・刊本の網羅的な調査・収集
- 各テキストの本文を精密に比較し、異同箇所(異文)の記録
- 写本系統(ステンマ)の分析
- 最も原典に忠実な本文の確定と脚注・頭注への異文の掲載
日本文学・国文学の分野では古典作品の校本が数多く編まれており、源氏物語・万葉集・古今和歌集などでは各系統の写本を集めた大規模な校本全集が刊行されています。これらは研究者が本文を引用・分析する際の基準となります。
校本の価値は、散逸・破損のリスクがある原典資料をひとつにまとめ参照可能にすること、および本文の確定を通じて作品の正確な理解を促すことにあります。デジタル時代には電子校本や画像データベースの整備も進み、より多くの研究者が精密な本文比較を行える環境が整いつつあります。
使い方・例文
「源氏物語の校本」「万葉集の校本全集」という形で、国文学研究室の書棚や大学図書館の参考書コーナーに並んでいる大型の学術書として登場します。
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