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版本とは?

はんぽん

版本とは、木版や金属活字などを用いて印刷・複製された書物のことで、手書き写本と対比される概念です。

版本(はんぽん)は、版木(木版)や活字などの印刷媒体を使って複製・刊行された書物の総称です。手で書き写して作られた「写本(しゃほん)」と対比される概念で、書誌学・国文学歴史学において資料の性格を分類するための重要な用語です。

日本における版本の歴史は古く、奈良時代に仏教経典の木版印刷が行われたのが始まりとされます。平安・鎌倉期には朝廷や寺院が経典・漢籍を刊行し、室町期以降には五山版(ごさんばん)と呼ばれる禅宗寺院の出版が盛んになりました。江戸時代になると商業出版が発達し、木版印刷による書物が庶民にも普及しました。

版本の種類は刊行主体や時代によって分類されます。

  • 古活字版:安土桃山〜江戸初期に活字印刷で作られた版本
  • 整版本(木版本):一枚の版木に文字を彫り込んで刷った最も一般的な版本
  • 五山版:南北朝〜室町期に京都五山の禅宗寺院が刊行した版本
  • 和刻本:中国・朝鮮の書物を日本で翻刻・刊行したもの

版本は写本と比べて同一内容の書物を大量に複製できる点で普及に優れますが、版木の彫刻ミスや刷りの経年劣化による文字の乱れが生じることもあります。研究において版本を用いる際は、どの版(初版・再版・改版など)かを特定することが重要とされます。

使い方・例文

国文学の研究で、「この資料は江戸中期刊行の整版本を底本として用いた」のように、使用した版本の性格を明示することで、研究の信頼性と再現性が担保されます。

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