フェーズドアレイ気象レーダーとは?
ふぇーずどあれいきしょうれーだー
フェーズドアレイ気象レーダーとは、多数の小型アンテナ素子を並べた配列(アレイ)の電波位相を電子的に制御することで、機械的な回転なしに高速で立体的な気象観測を実現する先端的な気象レーダーです。
フェーズドアレイ気象レーダー(Phased Array Weather Radar)とは、多数のアンテナ素子を面状に並べた「フェーズドアレイアンテナ」を用いて、各素子に供給する電波の位相(タイミング)をコンピュータで制御することにより、アンテナを物理的に回転させることなく電波ビームを任意の方向に高速で向ける(電子走査)ことができる気象レーダーです。
従来の気象レーダーはアンテナを機械的に回転させて360度を観測するため、一巡の走査に数分かかることが多く、急速に発達する積乱雲の内部構造を捉えることが困難でした。フェーズドアレイ気象レーダーでは電子走査を使うことで、仰角を同時に多方向に向け、数十秒以内に大気の三次元構造を観測することが可能です。
この技術の主な利点は次のとおりです。
- 観測更新時間が大幅に短縮され、急発達する積乱雲をほぼリアルタイムで捉えられる。
- 機械的な可動部がないためメンテナンスコストが低減できる可能性がある。
- 突発的な集中豪雨・竜巻・ダウンバーストなどの短時間現象の早期検知に有効。
大阪大学や情報通信研究機構(NICT)、気象庁などが研究開発・実用化を進めており、次世代気象レーダー網の中核技術として注目されています。
使い方・例文
夏の夕立で積乱雲が急発達するとき、フェーズドアレイ気象レーダーは数十秒ごとに雲の三次元構造を更新し、従来のレーダーでは間に合わなかった局地的大雨の早期警戒に役立ちます。
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