フェルミ面とは?
ふぇるみめん
フェルミ面とは、金属などの固体中で電子が占めるエネルギーの上限を示す、運動量空間上の境界面のことです。
フェルミ面(Fermi surface)とは、固体中の自由電子が絶対零度においてとりうる最高エネルギー(フェルミエネルギー)に対応する、運動量空間(波数空間)上の境界面です。物性物理学において金属の電気的・熱的性質を理解するうえで中心的な概念となっています。
電子はパウリの排他原理に従うフェルミ粒子(フェルミオン)であるため、同じ量子状態に2つ以上の電子は入れません。絶対零度では、電子はエネルギーの低い状態から順に詰まっていき、すべての電子が占めるエネルギーの上限がフェルミエネルギーです。3次元の運動量空間でこのエネルギーに対応する面がフェルミ面となります。
単純な自由電子モデルではフェルミ面は球形ですが、実際の金属では結晶格子のポテンシャルによってフェルミ面は複雑な形状になります。たとえば銅は球に近い形ですが、金や銀では格子ベクトル方向に「ネック」が生じます。フェルミ面の形状は以下の物性に深く関係します。
- 電気伝導度・熱伝導度
- 超伝導の転移温度と機構
- 磁気的性質(磁気抵抗・ホール効果)
- 光学的性質
フェルミ面の実験的決定にはド・ハース=ファン・アルフェン効果などが用いられ、新材料開発や超伝導研究の基盤となっています。
使い方・例文
銅の電気抵抗が低い理由を理解するには、銅のフェルミ面が球に近くて電子が散乱されにくい形状をしていることを調べることで説明できます。
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