サイトカインストームとは?
さいとかいんすとーむ
サイトカインストームとは、免疫細胞が放出するサイトカインが過剰に産生され、全身に激しい炎症反応を引き起こす生命に関わる状態のことです。
サイトカインストームとは、免疫系が本来外敵を排除するために放出するサイトカインと呼ばれるタンパク質性の情報伝達物質が、制御を失って爆発的に大量産生される病態を指します。「ストーム(嵐)」という名称が示すとおり、炎症シグナルが連鎖的に増幅し、嵐のように体内を席巻する様子を表現しています。
通常、免疫細胞はウイルスや細菌などの病原体を認識するとインターロイキン、TNF-α、インターフェロンなどのサイトカインを分泌し、周囲の免疫細胞を活性化させます。しかしこのフィードバックループが何らかの原因で暴走すると、免疫細胞がさらに多くのサイトカインを産生し続け、正常な組織までもが攻撃される状態に陥ります。
サイトカインストームの主な症状と影響は以下の通りです。
- 高熱・悪寒・強い倦怠感
- 血圧低下や敗血症性ショック
- 急性呼吸窮迫症候群(ARDS)による呼吸不全
- 多臓器不全(肝臓・腎臓・心臓など)
- 血液凝固異常(DIC)
この現象は重症インフルエンザ、COVID-19の重症例、CAR-T細胞療法の副作用、自己免疫疾患などで観察されることが知られています。治療にはコルチコステロイドや特定のサイトカインを標的とする生物学的製剤が使われます。サイトカインストームの概念は、特にCOVID-19パンデミックで広く一般にも認知されるようになりました。
使い方・例文
重症COVID-19患者が入院後に急激に状態が悪化した際、「サイトカインストームが起きている可能性がある」として医師がステロイド治療を検討するような場面で登場します。
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