アレートとは?
あれーと
アレートとは、氷河の浸食によって形成された鋭い刃状の岩稜のことで、高山地帯に見られる代表的な氷河地形の一つです。
アレート(arête)は、フランス語で「魚の小骨・刃」を意味する言葉に由来する地形用語です。複数の氷河(圏谷)が隣り合って発達する際、それぞれの側から侵食が進み、間に挟まれた岩壁が薄く削られて刃のように鋭くなった尾根のことを指します。
形成メカニズムは次の通りです。山の斜面に積もった雪が圧縮されて氷河となり、圏谷(カール)と呼ばれるすり鉢状のくぼ地を形成します。隣り合う両側の圏谷が削り続けると、間の尾根がナイフの刃のように細く鋭くなります。この過程は数千〜数万年単位で進行します。
アレートの典型例として有名なのは、スイスアルプスのミッテルレッギ稜やフランス・シャモニーのコスミック稜などです。日本でも北アルプスや南アルプスの高山帯に類似した地形が見られます。
アレートが複数交わる最高点は「ホルン」と呼ばれ、スイスのマッターホルンがその代表例として知られています。登山者にとってはルート選定が重要な難所となることが多く、地形・地質の観点からも氷河時代の名残を示す貴重な自然遺産です。
使い方・例文
地理や登山の分野で「アルプスのアレートを縦走する」「圏谷とアレートが発達した典型的な氷河地形」のように、氷河地形の説明や山岳ガイドの場面で登場します。
この用語をシェア
最終更新: