顎骨骨髄炎とは?
がくこつこつずいえん
顎骨骨髄炎とは、顎の骨(顎骨)に細菌感染が起きて骨の内部(骨髄)に炎症が広がる疾患で、重篤化すると骨壊死に至ることもあります。
顎骨骨髄炎(がくこつこつずいえん)とは、上顎骨または下顎骨の骨内部(骨髄腔)に細菌感染が生じ、炎症が骨全体に及ぶ病態です。全身の骨に起こりうる骨髄炎のなかでも、顎顔面領域に限定して発症するものをこう呼びます。
- 歯性感染:進行した虫歯・歯周病・抜歯後の感染などから細菌が顎骨に波及するケースが最も多い
- 外傷・骨折:顎骨骨折に伴う開放創から細菌が侵入する
- 薬剤関連性(MRONJ):骨粗鬆症治療などで使用されるビスホスホネート製剤や抗RANKL抗体薬が顎骨の血流を障害し、壊死を引き起こす
- 放射線性:頭頸部がんへの放射線治療後、顎骨の血流障害により感染抵抗力が低下して発症する
症状としては、顎の疼痛・腫脹・発熱・開口障害などがみられます。重症例では骨壊死が進んで「腐骨(ふこつ)」と呼ばれる死骨が形成され、それが口腔内や皮膚から露出することもあります。治療は長期の抗菌薬投与が基本で、壊死骨の外科的除去(腐骨摘出術)が必要になる場合もあります。全身疾患(糖尿病・免疫抑制状態など)があると難治化しやすく、専門的な口腔外科治療が求められます。
使い方・例文
ビスホスホネート系薬剤を服用中の患者が抜歯後に顎の骨が露出して治癒しない場合や、重度の歯槽膿漏から顎骨へ感染が波及した症例を説明する際に登場します。
この用語をシェア
最終更新: