電波望遠鏡とは?
でんぱぼうえんきょう
電波望遠鏡とは、宇宙から届く電波を集めて天体を観測する装置で、光学望遠鏡では見えない天体現象を捉えることができます。
電波望遠鏡は、天体が放射する電波(電磁波のうち波長がミリ波からメートル波程度の領域)を受信・解析する天文観測装置です。光学望遠鏡がレンズや鏡で可視光を集めるのに対し、電波望遠鏡は巨大なパラボラアンテナ(反射鏡)で電波を一点に集束させ、受信機で検出します。
宇宙には可視光を放射しない天体や現象が数多く存在します。電波銀河・クェーサー・パルサー・宇宙マイクロ波背景放射などは、電波観測によって初めてその詳細が明らかになりました。また電波は星間ガスや塵をほぼ透過するため、光学的に不透明な領域も観測できるという利点があります。
代表的な電波望遠鏡として以下が挙げられます。
- アレシボ天文台(プエルトリコ、口径305m・2020年崩壊)
- FAST(中国・貴州省、口径500mで世界最大級)
- 野辺山宇宙電波観測所(日本・長野県)
- ALMA(チリ・アタカマ高地、66台のアンテナ群)
複数のアンテナを組み合わせる電波干渉計やVLBI(超長基線電波干渉法)を用いると、単一アンテナでは得られない超高分解能の観測が可能になります。2019年にブラックホールの初撮影に成功したEvent Horizon Telescopeも、VLBIを応用した地球規模の電波干渉計です。現代天文学において電波望遠鏡は不可欠な観測手段となっています。
使い方・例文
例えば「野辺山の電波望遠鏡が分子雲の分布を詳細にマッピングした」のように、光では捉えにくい星間物質の研究や宇宙の大規模構造の解明に用いられます。
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