母指対立筋とは?
ぼしたいりつきん
母指対立筋とは、親指を他の指と向き合わせる「対立運動」を行う手の筋肉で、物をつかむ動作に不可欠な筋肉です。
母指対立筋(ぼしたいりつきん)は、手のひら(手掌)の母指球(親指の付け根の膨らみ)を形成する筋肉の一つです。英語ではOpponens pollicisと呼ばれます。
この筋肉は、手根骨の大菱形骨と屈筋支帯から起始し、第1中手骨の全長に沿って停止します。正中神経(C8・T1)によって支配されており、収縮すると親指の中手骨を掌側かつ内転方向に引き寄せ、親指の腹が他の指の腹と向き合う対立運動を生み出します。
対立運動は人類が道具を使ったり精密な作業を行うために不可欠な動作です。具体的には次のような動作に関わります。
- 鉛筆・箸・ペンを持つ
- ピンセットのように小さな物をつまむ
- ビンのふたを開ける
- ボタンを留める
正中神経が損傷されると母指対立筋が麻痺し、「猿手」と呼ばれる対立不能の状態になります。手根管症候群でも長期化すると同様の障害が起こり得るため、手外科の診察において重要な評価対象となっています。
使い方・例文
スマートフォンの画面を操作するとき、親指が画面に対して向き合う姿勢をとれるのは、母指対立筋が働いているためです。
この用語をシェア
最終更新: