放散虫チャートとは?
ほうさんちゅうちゃーと
放散虫チャートとは、放散虫の殻が海底に堆積してできたケイ質の岩石で、古代の海洋環境や地質年代を明らかにする重要な地質指標です。
放散虫チャートとは、放散虫(Radiolaria)というプランクトンのケイ酸質の殻が大量に海底に積もり、続成作用を経て固化したケイ質堆積岩(チャート)のことです。チャートとはSiO₂(石英・玉髄)を主成分とする緻密な堆積岩の総称であり、放散虫チャートはその代表的な生物起源の種類です。
放散虫は現在も世界中の海洋に生息する単細胞の海洋プランクトンで、精巧な格子状・球状のケイ素質殻を持ちます。死後、殻は海底に沈積して「放散虫軟泥」となり、長い時間をかけて圧密・固化してチャートになります。
放散虫チャートが地質学上とくに重要な理由は次の通りです。
- 放散虫の種類は時代によって変化するため、含まれる放散虫化石が地質年代決定(生層序)に利用できる
- 深海底で形成されることが多く、古海洋環境の復元に役立つ
- オフィオライト(海洋地殻の露出体)に伴って産出し、プレートテクトニクスの研究に重要
日本では四国・近畿・中部地方などでジュラ紀の放散虫チャートが広く分布し、日本列島の地質形成史を解明する鍵となっています。
使い方・例文
四国の三波川変成帯周辺や美濃帯などで産出するチャートには放散虫化石が含まれており、その種類を調べることでジュラ紀の深海環境が日本列島形成以前にこの地域に存在したことが明らかになっています。
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