打ちこわしとは?
うちこわし
打ちこわしとは、江戸時代に米の買い占めや物価高に憤った民衆が商家や役所を破壊した集団的抗議行動です。
打ちこわしとは、主に江戸時代(17〜19世紀)に起きた民衆による直接行動で、米商人・豪商・質屋などの建物や家財道具を破壊・略奪する暴力的な抗議運動を指します。英語では「urban riot(都市一揆)」に相当し、農村で起きた百姓一揆と並ぶ民衆運動の代表的な形態です。
打ちこわしが起きる主な背景は飢饉や物価高でした。米の買い占めや高値転売を行う商人への怒りが直接の引き金となることが多く、参加者は農民・職人・日雇い労働者など都市下層民が中心でした。
代表的な事例として以下が知られています。
- 享保の打ちこわし(1733年):江戸での大規模な米問屋への打ちこわし
- 天明の打ちこわし(1787年):天明の飢饉に続く全国的な騒乱
- 天保の打ちこわし(1837年):大坂では大塩平八郎の乱とほぼ同時期に発生
幕府や藩は打ちこわしを厳しく取り締まる一方、事後に米の安売りや救済策を打ち出すこともあり、民衆の行動が政策を動かす側面もありました。現代史学では、打ちこわしを単なる暴動ではなく社会的な訴えの表出として評価する視点も広まっています。
使い方・例文
「天明の飢饉のさなか、江戸や大坂では打ちこわしが相次ぎ、幕府は米の放出を余儀なくされた」といった形で、日本史の授業や歴史小説に登場します。
この用語をシェア
最終更新: