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奥書とは?

おくがき

奥書とは、写本古文書の末尾に書き記された書写・奥付の記録のことで、書写者・書写年月日・底本などの情報が記されます。

奥書(おくがき)は、写本(手で書き写した本)や古文書の末尾(奥)に書き記された識語(しきご)のことです。書写者が誰か、いつどこで書き写したか、どの本を底本にしたかなどの情報が記されており文献学書誌学において史料の来歴や信頼性を判断するうえで不可欠な根拠となります。

奥書に記載される主な内容は以下の通りです。

  • 書写者名:誰が書き写したかを示す
  • 書写年月日:いつ書き写したかを示す(年号・干支などで記される)
  • 書写場所:どこで書き写したかを示すこともある
  • 底本の情報:何を原本として書き写したか(「某本に依る」など)
  • 書写の目的・経緯:誰の依頼で書写したか、どのような動機かなど

奥書は写本の成立過程を追う「伝本系統」の研究においても中心的な資料となります。複数の写本を比較する際、奥書の記述を手がかりに先写・後写の関係や、どの写本が原本に近いかを推定することができます。

江戸時代以降に普及した版本(印刷本)では、末尾の「刊記」(かんき)が奥書に相当する機能を持ちますが、厳密には区別して扱われます。現代の本の「奥付」はここに由来します。

使い方・例文

古典文学を研究する際、複数の源氏物語の写本を比較し、「某年・某僧書写」などと記された奥書の内容を照合することで、どの写本がより古く信頼性が高いかを判断します。

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