南極振動とは?
なんきょくしんどう
南極振動とは、南半球高緯度と中緯度の間で気圧が互いに逆方向に変動する大気の大規模な変動パターンで、偏西風の強さや南半球の気候に影響を与えます。
南極振動(Antarctic Oscillation: AAO)は、南極周辺の高緯度域と南半球中緯度域(南緯40〜50度付近)との間で、気圧がシーソーのように逆方向に変動する大気の振動現象です。南半球環状モード(Southern Annular Mode: SAM)とも呼ばれます。
北半球の北極振動(Arctic Oscillation: AO)に対応する現象であり、どちらも偏西風の帯域のシフトと強度変化をもたらします。
南極振動には正相(SAM+)と負相(SAM−)があります。
- 正相:南極周辺の気圧が下がり、中緯度の気圧が上がる。偏西風が高緯度に収縮・強化され、オーストラリア南部や南アフリカ南端では降水量が減少傾向となる。
- 負相:逆の状態。偏西風帯が低緯度へ拡大し、中緯度で嵐が増えやすい。
近年、南極振動は長期的に正相傾向が強まっているとされており、オゾン層の破壊(南極オゾンホール)や温室効果ガス増加との関連が指摘されています。これにより、南アフリカ・オーストラリア・南米南部などの降水量や気温パターンが変化していることが観測研究で示されています。
南極振動の理解は、南半球の季節予報の改善や気候変動の影響評価において重要な研究テーマとなっています。
使い方・例文
気象・気候の解説で「南半球の偏西風帯が強まり、オーストラリア南部で乾燥傾向が続いている」という場合、その背景に南極振動の正相が関係していることがあります。
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