乳房雲とは?
にゅうぼううん
乳房雲とは、積乱雲の底面から乳房状の突起が垂れ下がって見える珍しい雲の一種です。
乳房雲(にゅうぼううん、英: mammatus cloud)は、雲の底面から半球形や袋状の塊が多数垂れ下がる特徴的な雲です。その形状が乳房に似ていることからこの名がついており、英語名の「mammatus」もラテン語で「乳房」を意味します。
乳房雲が形成される仕組みは、通常の雲とは逆向きの対流によるものです。積乱雲の頂部ではかなとこ雲(アンビル)が広がり、その縁辺部や底面に氷晶を多く含んだ空気が下降します。下降気流の中で氷晶が蒸発する際に周囲の空気が冷やされ、密度の重い冷気が袋状に垂れ下がることで特徴的な形状が生まれます。
乳房雲が現れる代表的な状況は以下のとおりです。
- 大型の積乱雲やスーパーセル雷雨の周辺
- かなとこ雲の縁辺部や流出域
- 強い上昇気流と下降気流が混在する大気不安定時
乳房雲それ自体が竜巻や激しい降雨を直接引き起こすわけではありませんが、大規模な対流活動の証拠であるため、気象観測上は荒天の指標として注目されます。撮影が難しいほど短時間で形が変化することもあり、気象ファンや写真家にも人気の希少な気象現象です。
使い方・例文
大型の雷雨が通過した後、空を見上げると積乱雲の底面から数十個もの半球状の塊が垂れ下がっている光景が乳房雲です。日本では夏の強い雷雨の後に観察されることがあります。
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