レカノラとは?
れかのら
レカノラとは、岩や樹皮などの表面に薄い葉状〜痂状の地衣体を形成する地衣類の一属で、世界中に広く分布する最大の地衣類属のひとつです。
レカノラ(Lecanora)は、子嚢菌門レカノラ科(Lecanoraceae)に属する地衣類の一属です。地衣類とは菌類と藻類(またはシアノバクテリア)が共生した複合生物で、レカノラ属はその中でも種数が特に多く、世界で1,000種以上が記載されています。
レカノラ属の特徴は、地衣体(葉状体)と子器(しき)の形態にあります。地衣体は岩石・樹皮・土壌などの基質にぴったりと張り付いた痂状(かじょう)〜葉状のもので、灰色・白色・黄緑色・橙色など多彩な色調を持ちます。子器(胞子形成器官)はレカノラ型と呼ばれる皿形〜椀形で、縁が地衣体と同じ色の「地衣体縁」に囲まれているのが属の識別ポイントです。
レカノラ属の地衣類は大気汚染の指標生物として利用されています。硫黄酸化物や二酸化窒素などの大気汚染物質に敏感な種は汚染地域では消失し、清浄な地域にのみ生育するため、地衣類の種構成から大気質を評価するバイオモニタリングに用いられます。
また、岩石の風化促進・有機酸の分泌による土壌形成など、生態系の先駆者として重要な役割も持ちます。北極・高山・砂漠など極限環境にも適応しており、生命の強靱さを示すグループです。
使い方・例文
山の岩壁や古い石垣・神社の鳥居などにへばりついている灰白色や橙色の模様がレカノラ属の地衣類である場合があります。環境指標として生態学でも研究対象となります。
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