メチオニンサイクルとは?
めちおにんさいくる
メチオニンサイクルとは、必須アミノ酸メチオニンを核心に、SAMによるメチル基転移とホモシステインの再メチル化が繰り返される代謝回路です。
メチオニンサイクル(Methionine cycle)は、メチオニンを出発点としてS-アデノシルメチオニン(SAM)を経由し、ホモシステインを再びメチオニンへと還元する一連の代謝反応の環状経路です。葉酸代謝サイクルや硫黄代謝とも密接に連携しています。
サイクルの主な流れは以下の通りです。
- メチオニンがATPと反応してSAMが合成される
- SAMはメチル基供与体として機能し、DNA・RNA・タンパク質・リン脂質などのメチル化反応に利用される(SAM→SAH→ホモシステイン)
- ホモシステインは葉酸・ビタミンB12を補酵素とするメチオニン合成酵素によってメチオニンへと再変換される
- または、ベタインを補酵素とするベタイン-ホモシステインメチルトランスフェラーゼ(BHMT)によっても再メチル化される
このサイクルはエピジェネティクスにおいて特に重要です。SAMが提供するメチル基は、DNAメチル化やヒストン修飾を通じて遺伝子発現を制御します。ビタミンB12・葉酸・B6が不足するとホモシステインが蓄積し、心血管疾患リスクや神経障害と関連することが知られています。また、ホモシステイン過剰は血管内皮へのダメージをもたらすとされ、高ホモシステイン血症は動脈硬化のリスク因子として注目されています。
使い方・例文
葉酸やビタミンB12を摂取することでメチオニンサイクルが円滑に機能し、胎児の神経管閉鎖障害リスクを低下させることが知られているため、妊娠期の栄養指導でよく言及されます。
この用語をシェア
最終更新: