ピジンとは?
ぴじん
ピジンとは、異なる言語を持つ人々がコミュニケーションをとるために自然に生まれた、簡略化された接触言語のことです。
ピジン(pidgin)とは、共通の言語を持たない複数の集団が交易や労働などの場で意思疎通を図るために自然発生的に形成された、文法が単純化された接触言語です。特定の母語話者を持たないのが大きな特徴で、あくまでも補助的なコミュニケーション手段として機能します。
ピジンは通常、支配的な言語(主に欧米の植民地言語)を語彙の中心に据えながら、現地の複数の言語から文法的要素や語彙を取り込む形で形成されます。その結果、語彙は比較的少なく、格変化や時制の複雑な活用などが省略された形になります。植民地時代の貿易・プランテーション労働の場で多く誕生した歴史的背景を持ちます。
ピジンと似た概念にクレオール語があります。クレオール語はピジンを母語として育った世代が現れることで、より複雑で安定した文法体系を獲得した言語です。ピジンはその「前段階」と位置づけられます。
世界には多くのピジンが存在し、たとえばパプアニューギニアのトク・ピシン、ナイジェリア・ピジン英語、かつてのチャイナ・コースト・ピジン英語などが挙げられます。これらは地域の共通語として今日でも広く使われているものもあります。言語学では接触言語研究の重要な対象となっています。
使い方・例文
「港町で生まれたピジンが、世代を経てクレオール語へと発展した」のように、言語学や歴史学の文脈で異なる言語集団の接触を説明する場面で使われます。
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