バリスティック再突入とは?
ばりすてぃっくさいとつにゅう
バリスティック再突入とは、宇宙船や弾道飛行体が大気圏に再突入する際、揚力をほとんど使わずに弾道軌道に沿って落下する方式のことです。
バリスティック再突入(Ballistic reentry)とは、大気圏外から地球に戻る飛行体が、翼やリフティングボディによる揚力をほとんど活用せず、重力と空気抵抗のみによる弾道(バリスティック)軌道を描きながら落下・着地する再突入方式です。
再突入の方式は大きく分けて二種類あります。
- バリスティック再突入:揚力を使わず、ほぼ直線的に落下する。シンプルで信頼性が高いが、乗員にかかる重力加速度(G)が高くなる傾向がある
- リフティング再突入(揚力再突入):カプセルや機体の形状を活かして揚力を発生させ、着地点の調整と減速をコントロールする。スペースシャトルや有翼宇宙往還機がこの方式をとる
バリスティック再突入を採用した代表例として、旧ソ連・ロシアのソユーズ宇宙船があります。通常の帰還では緩やかなリフティング軌道をとりますが、制御系に異常が発生した際の緊急モードとしてバリスティック再突入に切り替わる設計になっています。このモードでは乗員が体験するGは通常より大きくなるものの、着地精度よりも確実な生存帰還を優先した設計思想を反映しています。
軍事分野では弾道ミサイルの弾頭が大気圏に再突入する際にもこの原理が用いられ、「バリスティック」という語は本来「弾道の」を意味します。宇宙工学・軍事技術の両面で重要な概念です。
使い方・例文
「ソユーズ宇宙船の帰還に関するニュースで、制御系の不具合によりバリスティック再突入モードで帰還したと報告される」といった宇宙開発の文脈で登場する専門用語です。
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