バソプレシンとは?
ばそぷれしん
脳下垂体から分泌されるホルモンで、腎臓での水分再吸収を促進して体内の水分バランスを調節します。
バソプレシン(Vasopressin)は、脳の視床下部で合成され、下垂体後葉から血中に放出されるペプチドホルモンです。抗利尿ホルモン(ADH: Antidiuretic Hormone)とも呼ばれ、体内の水分量と浸透圧の調節に中心的な役割を担います。
主な働きは腎臓の集合管・遠位尿細管に作用し、水の再吸収を促進することです。これにより尿量が減少し、体内の水分が保持されます。血液の浸透圧が上昇したときや体液量が低下したとき(脱水・出血など)に分泌が増加し、逆に水分過多になると分泌が抑制されます。
バソプレシンには血管収縮作用もあり、大量に分泌されると血圧を上昇させます(「バソ(血管)プレシン(収縮させる)」の語源はこの作用に由来します)。さらに近年の研究では、社会的絆の形成・記憶・ストレス応答など神経行動学的な機能にも関与することが示されています。
このホルモンの分泌不足は尿崩症を引き起こし、多量の希薄な尿が排出される状態になります。内分泌学・腎臓病学・集中治療医学などの分野で臨床的にも重要な物質です。
使い方・例文
脱水症状のときにバソプレシンの分泌が増加することで、腎臓が水分の排出を抑えて体液を保持しようとします。
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