タール(イラン)とは?
たーる
タールとは、イランや中央アジアで演奏される長い棹を持つリュート族の撥弦楽器で、独特のひょうたん型共鳴胴と繊細な音色が特徴です。
タール(ペルシャ語: تار、tār)は、イラン・アゼルバイジャン・コーカサス地方で広く使われる伝統的な撥弦楽器です。「tār」はペルシャ語で「弦」を意味し、セタール(3弦)やドタール(2弦)といった楽器名の語源にもなっています。
楽器の構造上の特徴として、共鳴胴はひょうたん(瓢箪)型を二つ合わせたような8の字形をしており、胴の表面には子羊の心膜(膜)が張られています。棹は長くて細く、指で弦を押さえてフレットを用います。弦は通常6本(3対)で、爪(プレクトラム)で弾きます。
音域は約2オクターブ半と広く、旋律楽器として細かい装飾音や微分音(半音より小さい音程)の表現が可能です。これはペルシャ古典音楽のマカーム(旋法体系)において不可欠な音楽表現を実現します。
イランにおけるタールは、ペルシャ古典音楽の主要楽器として19世紀以降に特に発展しました。独奏や声楽の伴奏、アンサンブル演奏など幅広い場面で活躍します。ユネスコ無形文化遺産(アゼルバイジャンとイランの共同申請)にも登録されており、地域文化の象徴的な楽器として高い地位を持ちます。
使い方・例文
イランの伝統音楽のコンサートや民族音楽のドキュメンタリー映像でタールを奏でる姿が見られます。中東・コーカサスの民族楽器を紹介する音楽教育の文脈でも頻繁に取り上げられる楽器です。
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