タールとは?
たーる
タールとは、有機物を高温で乾留(蒸し焼き)した際に生じる黒褐色の粘性液体の総称です。
タール(tar)は、石炭・木材・石油などの有機物を空気を遮断した状態で高温加熱(乾留)することで生じる複雑な混合物です。色は黒褐色から黒色で、特有の強い臭気を持ち、常温では粘稠な液体または固体に近い状態を示します。
タールの種類は原料によって大きく異なります。
- 石炭タール(コールタール):石炭をコークス炉で乾留する際に得られる。ベンゼン・ナフタレン・フェノールなどの有機化合物の宝庫で、染料・医薬品・プラスチック原料として重要
- 木材タール:薪や木材の乾留で生じる。防腐剤・木の保護剤として古くから利用
- タバコのタール:タバコの燃焼時に生じる微粒子成分の総称。複数の発がん性物質を含む
コールタールは19世紀の産業革命期に大量に生産されるようになり、アニリン染料の発見など有機化学の発展を牽引しました。現在でも道路の舗装材(アスファルト)の改質剤、防腐木材の処理剤、皮膚科用の薬品(乾癬・湿疹治療)などに活用されています。
一方、タールには多くの多環芳香族炭化水素(PAH)が含まれ、一部は発がん性が確認されているため、取り扱いや廃棄には環境・健康への配慮が求められます。
使い方・例文
「タバコのフィルターに茶色く染み付いた成分がタールで、これが喫煙による健康リスクのひとつとされている」というように、日常会話でも使われます。
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