タンパク質リン酸化とは?
たんぱくしつりんさんか
タンパク質リン酸化とは、酵素(プロテインキナーゼ)がタンパク質の特定アミノ酸残基にリン酸基を付加することで、そのタンパク質の機能や活性を調節する反応です。
タンパク質リン酸化(タンパクしつリンさんか、protein phosphorylation)とは、プロテインキナーゼと呼ばれる酵素が、ATPからリン酸基をタンパク質のセリン・スレオニン・チロシンなどのアミノ酸残基に転移する化学反応です。逆にリン酸基を取り除く酵素はプロテインホスファターゼと呼ばれます。
リン酸基が付加されると、タンパク質の電荷と立体構造が変化し、以下のような機能変化が生じます。
- 酵素活性の増加または抑制
- 他のタンパク質や核酸との相互作用の変化
- 細胞内局在(核への移行など)の変化
- タンパク質の安定性や分解速度の変化
タンパク質リン酸化は、細胞増殖・分化・アポトーシス・免疫応答・代謝調節・神経伝達など、ほぼすべての細胞機能に関わるシグナル伝達の中心的な仕組みです。ヒトのゲノムには500種以上のプロテインキナーゼが存在し、これらが精密なネットワーク(シグナル伝達カスケード)を形成しています。
がん・糖尿病・神経変性疾患などの多くは、このリン酸化シグナルの異常と関連しており、プロテインキナーゼを標的とした分子標的薬の開発が活発に行われています。
使い方・例文
インスリンが受容体に結合すると受容体チロシンキナーゼが活性化され、下流のタンパク質が次々とリン酸化されることで血糖取り込みのシグナルが細胞内に伝わります。
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