セラックとは?
せらっく
セラックとは、氷河上に形成される不安定な氷の塊や氷塔のことで、突然崩落するため登山における最も危険な地形の一つです。
セラック(sérac)はフランス語由来の用語で、氷河が斜面の急変部や岩盤の段差を流れ下る際に生じる、巨大な氷の亀裂・柱・塔状の構造物を指します。内部の応力差と重力によって常に変形・移動しており、予告なく大規模な崩落を起こすことがあります。
セラックはアイスフォール(氷の滝)地帯に多く見られます。世界的に有名なのはエベレスト南東稜のクームブー・アイスフォールで、ベースキャンプからキャンプ1へ向かう際に通過が必須であり、多くの登山家が命を落としてきた区間です。
セラックの危険性には以下の特徴があります。
- 崩落のタイミングが予測不能で、突然数百トンの氷が落下する
- 気温が上がる昼間は特に崩落リスクが高く、夜間や早朝の通過が推奨される
- 崩落の爆風・雪崩を誘発することがある
- 登山ルートがセラックの直下を通過せざるを得ない場合もある
高山登山における最大のリスク要因の一つであり、ガイドや経験豊富なアルピニストでも完全に回避できない自然の脅威として知られています。登山計画では通過ルートとタイミングの慎重な選定が求められます。
使い方・例文
「夜明け前にセラック帯を通過したのは、気温が上がる午前中の崩落リスクを避けるためだ」というように、高山登山のリスク管理を説明する場面で使われます。
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