シャペロンとは?
しゃぺろん
細胞内でタンパク質が正しい立体構造に折り畳まれるのを助ける分子の総称で、ストレス応答でも重要な役割を担います。
シャペロン(molecular chaperone)とは、細胞内でほかのタンパク質が正常な三次元構造(フォールディング)に折り畳まれるのを補助したり、誤って凝集するのを防いだりする働きをもつタンパク質群の総称です。自身は最終的な複合体の機能には参加しないにもかかわらず、他のタンパク質の構造形成を助ける点が大きな特徴です。
シャペロンが必要とされる主な場面は次のとおりです。
- リボソームで合成された直後のタンパク質が正しく折り畳まれるのを補助する
- 熱や酸化ストレスで変性したタンパク質をリフォールディング(再折り畳み)する
- 修復不能なタンパク質をプロテアソームに誘導して分解させる
- 核や小胞体など特定の場所へのタンパク質輸送を補助する
代表的なシャペロンファミリーとして、Hsp70・Hsp90・Hsp60(GroEL)などの熱ショックタンパク質(Hsp)があります。これらは高温など細胞がストレスを受けた際に発現量が増加するため、ストレス応答の要として研究が進んでいます。
シャペロンの機能不全はアルツハイマー病やパーキンソン病などの神経変性疾患と関連することが明らかになっており、治療ターゲットとしても注目されています。名称の由来は、若い女性に付き添って社交界でのふるまいを指導する「付き添い役(シャペロン)」に由来します。
使い方・例文
大腸菌内でGroEL/GroESというシャペロン複合体が、合成したばかりのタンパク質を内部のチャンバーに取り込んで正しい形に折り畳む様子は、シャペロンの働きを示す教科書的な例です。
この用語をシェア
最終更新: