コンパクト作用素とは?
こんぱくとさようそ
コンパクト作用素とは、無限次元の関数空間において有界な集合をコンパクトな集合へ写す線型作用素のことです。
コンパクト作用素(compact operator)とは、バナッハ空間やヒルベルト空間などの無限次元関数空間において、有界な部分集合をコンパクトな集合(閉じていてすべての点列から収束する部分列が取り出せる集合)へ写す線型作用素のことをいいます。
有限次元空間では任意の有界線型作用素がコンパクト作用素となりますが、無限次元空間ではこれは一般に成り立ちません。コンパクト作用素の代表的な例として、ヒルベルト・シュミット作用素や積分核が二乗可積分であるフレドホルム型積分作用素があります。
コンパクト作用素のスペクトル理論(固有値の分布など)は有限次元行列のそれに非常によく似た性質を持ちます。具体的には、ゼロ以外のスペクトルはすべて固有値であり、各固有空間は有限次元、固有値の集積点は0のみという特徴があります。
量子力学における観測量の記述、偏微分方程式の解析、信号処理や数値計算における離散化など、様々な応用分野でコンパクト作用素の概念は重要な役割を果たします。関数解析学・作用素論の中核的な研究対象の一つです。
使い方・例文
積分方程式 f(x) = ∫K(x,y)u(y)dy を解く際に、積分核 K を用いた積分作用素がコンパクト作用素になるかどうかを確認することは、解の存在や一意性を議論する上で不可欠です。
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