クライバーの法則とは?
くらいばーのほうそく
「法則」の用語まとめを見る動物の基礎代謝率は体重の約3/4乗に比例するという経験則で、マウスからゾウまで幅広い動物種で成立することが知られています。
クライバーの法則とは、動物の基礎代謝率(安静時に消費するエネルギー量)が体重のおよそ3/4乗(0.75乗)に比例するという経験的法則です。スイスの生化学者マックス・クライバーが20世紀前半に多様な動物のデータから導き出しました。
単純に考えると代謝は体の表面積に比例するはずなので、体重の2/3乗が予想されますが、実際のデータでは3/4乗のほうが広い範囲の動物に当てはまります。この理由については、血管系のフラクタル的な分岐構造がエネルギー・物質の輸送効率を最適化しているためだとする仮説(ウェスト=ブラウン=エンクイスト理論)が有力ですが、完全には解明されていません。
クライバーの法則の興味深い含意として、体が大きい動物ほど体重あたりの代謝率は低くなるという点があります。ネズミは体重あたりではゾウよりはるかに多くのエネルギーを消費し、心拍数も高く、寿命が短い傾向があります。一方で総心拍数(一生涯の拍動回数)は多くの哺乳類でほぼ一定になるという観察も知られています。
医薬品の投与量設定(体重に対するスケーリング)、生態系のエネルギーフロー解析、老化研究など、生物学・医学・生態学にまたがる幅広い応用があります。スケーリング則の代表例として生物物理学でも重要な法則です。
使い方・例文
新薬の動物実験から人間への投与量を換算するとき、体重の単純な比例ではなくクライバーの法則に基づいたスケーリングが参考にされます。
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