エントロピーとは?
えんとろぴー
エントロピーとは、系の乱雑さや無秩序の程度を表す熱力学的な物理量です。
エントロピーは、熱力学や統計力学において系の「無秩序さ」や「乱雑さ」を定量的に表す物理量です。記号にはSが用いられ、単位はJ/K(ジュール毎ケルビン)で表されます。
熱力学の観点では、エントロピーは熱量Qを温度Tで割った値(ΔS = Q/T)として定義されます。系が熱を吸収するとエントロピーは増加し、放出すると減少します。統計力学の観点では、ボルツマンの関係式S = k log W(kはボルツマン定数、Wは状態数)で表され、系が取りうるミクロな状態の数が多いほどエントロピーが大きいことを意味します。
熱力学第二法則によれば、孤立した系のエントロピーは自発的に増加する方向にしか変化しません。これを「エントロピー増大の法則」と呼び、自然現象が特定の方向にしか進まない理由を説明します。たとえば、熱は高温から低温へ流れますが、その逆は自然には起こりません。
エントロピーの概念は物理学にとどまらず、情報理論にも応用されています。情報エントロピーは情報源の不確実性や情報量を表す指標として、データ圧縮や通信工学の基礎となっています。また、宇宙論では宇宙全体のエントロピーが増大し続けるという「熱的死」の概念にも関連します。
使い方・例文
氷が溶けて水になる過程では、分子の配列が規則的な固体から不規則な液体へと変化し、エントロピーが増大します。また、部屋に香水をひとふりすると、香りが自然に部屋全体へ広がるのもエントロピー増大の典型例です。
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