電離水素領域とは?
でんりすいそりょういき
電離水素領域とは、高温の恒星から放出される紫外線によって水素ガスが電離した、宇宙空間に広がる輝くガス雲のことです。
電離水素領域(HII領域)とは、近傍の高温・大質量星(OB型星)が放射する強い紫外線によって、周囲の水素ガスが電離した状態にある星間ガス雲です。電離した水素原子(陽子と電子に分離した状態)が再び結合する際に、特徴的な赤色の光(Hα輝線)を放射するため、望遠鏡で観測すると鮮やかな発光星雲として見えます。
電離水素領域は星形成活動が活発な領域に付随して現れることが多く、生まれたばかりの大質量星が周囲のガスを電離・加熱することで形成されます。典型的なHII領域の温度は約8000〜10000ケルビンで、密度は分子雲よりも低いのが特徴です。
電離水素領域はその大きさや構造によっていくつかのタイプに分類されます。
- 超巨大HII領域:銀河内で特に大きく明るい領域(銀河の腕に沿って並ぶことが多い)
- コンパクトHII領域:誕生直後の大質量星が周囲をごく小さな電離バブルで包んでいる段階
- 超コンパクトHII領域:さらに若い段階の極めて密度の高い電離域
有名な例としてはオリオン星雲(M42)があり、肉眼でも確認できる代表的なHII領域です。電離水素領域の観測は、銀河内の星形成率の推定や、遠方銀河の活動評価にも広く用いられています。
使い方・例文
「この銀河の腕に沿って点在する赤い輝点は電離水素領域であり、大質量星の誕生が活発に続いていることを示している」のように、銀河の星形成活動を議論する場面で使われます。
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