逆転層とは?
ぎゃくてんそう
逆転層とは、通常とは逆に上空ほど気温が高くなっている大気の層のことで、大気汚染や霧の発生に深く関わります。
逆転層(気温逆転層・Temperature Inversion Layer)とは、通常の大気では高度が上がるにつれて気温が下がりますが、それとは逆に高度が上がるほど気温が高くなっている大気の層のことです。この現象を「気温逆転(Thermal Inversion)」と呼び、逆転が起きている層を逆転層と言います。
通常の大気では、地表で温められた空気が上昇し、上空の冷たい空気と混合することで対流が起こります。しかし逆転層が形成されると、下の空気が上の温かい空気によってふたをされた状態になり、対流が抑制されます。これにより大気汚染物質や煙が拡散されずに地表付近に滞留し、スモッグが発生しやすくなります。
逆転層が生じる主なメカニズムとしては次のものがあります。
- 放射冷却型逆転層:晴れた夜間に地表が急速に冷却されることで地表付近の気温だけが下がり、夜明けごろに逆転層が形成される。
- 沈降逆転層:高気圧の下降気流によって上空の空気が圧縮・昇温することで逆転層ができる。
- 前線性逆転層:暖かい空気塊が冷たい空気の上に乗り上げる前線面付近で生じる。
都市部では逆転層の発生が大気汚染の深刻化につながることがあり、気象・環境分野で重要視されています。
使い方・例文
盆地にある都市(京都や甲府など)では冬の晴れた朝に逆転層が発生しやすく、工場や車の排気ガスが地表付近に溜まって霞んだ空気が観察されることがあります。
この用語をシェア
最終更新: