超流動現象とは?
ちょうりゅうどうげんしょう
「現象」の用語まとめを見る超流動現象とは、極低温でヘリウムなどの液体が粘性をまったく持たず抵抗なく流れるようになる量子力学的な現象です。
超流動現象とは、物質が特定の臨界温度以下に冷却されたとき、流体の粘性(内部摩擦)がゼロになり、外部からの抵抗なしに永続的に流れ続ける状態になる現象です。古典的な流体力学では説明できず、量子力学が支配する特異な状態です。
最もよく知られる超流動体は液体ヘリウム4(He-4)で、約2.17K(マイナス270.98℃)以下に冷やすと超流動状態に転移します。この温度はラムダ点と呼ばれます。超流動ヘリウムは容器の壁を這い上がって外に出てしまう「クリーピング」や、細い穴を何の抵抗もなく通り抜ける性質を示します。
超流動の理論的背景にはボース=アインシュタイン凝縮(BEC)があります。ボソン(整数スピンを持つ粒子)の集団が極低温で同じ量子状態に落ち込み、巨視的な量子状態として振る舞うことで粘性が消えると説明されます。
超流動現象が重要な場面は次のとおりです。
- MRI装置の超電導コイルをヘリウムで冷却する
- 宇宙物理学での中性子星内部のモデル化
- 量子コンピュータの冷却基盤技術
- 精密な重力測定装置への応用
使い方・例文
超流動現象の実験では、容器の壁をゆっくりと液体ヘリウムが這い上がり、こぼれ落ちる様子が観察でき、粘性ゼロという非日常的な性質を目で確認できます。
この用語をシェア
最終更新: