マッハの原理とは?
まっはのげんり
「原理」の用語まとめを見るマッハの原理とは、物体の慣性は宇宙全体に分布する物質との相互作用によって生じるという考え方です。
マッハの原理とは、19世紀のオーストリアの物理学者・哲学者エルンスト・マッハが提唱した思想で、物体が示す慣性(加速に抵抗する性質)は、その物体そのものの固有の性質ではなく、宇宙に広がるすべての物質との相互作用によって決まるという考え方です。
ニュートン力学では、慣性は絶対空間に対する運動として説明されていました。マッハはこの「絶対空間」という概念を批判し、回転するバケツの水面が盛り上がる現象も、宇宙全体の星々との相対関係から生じると主張しました。この主張はのちにアインシュタインに大きな影響を与え、一般相対性理論の着想の一つとなりました。
主な論点は以下のとおりです。
- 慣性は絶対空間ではなく宇宙の物質分布との関係から生まれる
- 遠方の星々が消えれば慣性の性質も変わるはずだという予測
- アインシュタインがこの考えを「マッハの原理」と命名した
ただし、一般相対性理論がマッハの原理を完全に取り込んでいるかどうかは今も議論が続いており、現代物理学においても未解決の課題の一つとされています。宇宙論や重力理論の研究において重要な哲学的・物理的問いかけとして参照され続けています。
使い方・例文
「マッハの原理に基づけば、宇宙に存在する物質がすべて消えた場合、慣性そのものが意味を失うという議論が生まれます」のように、宇宙の構造と慣性の関係を論じる文脈で使われます。
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