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超流動とは?

ちょうりゅうどう

超流動とは、極低温において液体粘性をまったく持たなくなり、あらゆる容器から流れ出したり永久に循環し続けたりする量子力学的な現象です。

超流動とは、特定の物質が臨界温度以下に冷却されたとき、粘性(内部摩擦)がゼロになる特異な流体状態のことです。この現象は古典的な流体力学では説明できず、量子力学によって初めて理解できます。

最も有名な例はヘリウム4(液体ヘリウム)で、絶対零度に近い約2.17K(マイナス約271度)以下に冷却すると超流動状態に転移します。この転移点は発見者のピョートル・カピッツァにちなみラムダ点と呼ばれ、1938年に実験で確認されました。カピッツァはこの業績で1978年にノーベル物理学賞を受賞しています。

超流動の仕組みはボース=アインシュタイン凝縮と密接に関係しています。ボース粒子(整数スピンを持つ粒子)は低温になると同じ量子状態に大量に凝集し、マクロなスケールで単一の量子状態として振る舞います。この状態になると粒子間の散乱がなくなりエネルギー損失が生じないため、粘性がゼロになります。

超流動が示す特徴的な現象には以下のものがあります。

  • 容器の壁を這い上がって外に流れ出す「クリーピング現象」
  • 非常に細い穴も抵抗なく通過する現象
  • 回転させると量子化された渦(量子渦)が形成される
  • 熱を波として伝える「第二音波」が存在する

現在は液体ヘリウムだけでなく、超低温の原子気体でも超流動が実現されており、量子コンピュータや精密測定技術への応用研究が進んでいます。

使い方・例文

超流動ヘリウムは、MRI装置や粒子加速器の超伝導磁石を冷却するために実際に利用されており、物性物理学の実験でも欠かせない素材です。

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