薄層クロマトグラフィーとは?
はくそうくろまとぐらふぃー
薄層クロマトグラフィーとは、固定相を塗布した板上に試料を展開して混合物の成分を分離・同定する分析化学の手法です。
薄層クロマトグラフィー(TLC:Thin-Layer Chromatography)は、ガラスやアルミニウム板の表面にシリカゲルや酸化アルミニウムなどの固定相を薄く塗り、有機溶媒(展開溶媒)の毛細管現象を利用して試料成分を分離する分析手法です。
操作の基本的な流れは以下のとおりです。
- TLCプレートの下端近くに試料溶液をスポット(点状に塗布)する
- 展開槽に入れた溶媒にプレートを立てかけ、溶媒を上昇させる
- 溶媒が上端付近まで上がったらプレートを取り出して乾燥させる
- 紫外線照射や発色試薬で各スポットを可視化する
各成分は固定相との相互作用の強さと溶媒への溶解度の違いによって異なる距離を移動します。この移動距離を展開距離で割った値をRf値といい、物質の同定に利用されます。
操作が簡便で短時間(数十分)で結果が得られ、試料量も少量で済むことから、有機合成の反応進行確認、天然物の成分分析、医薬品の品質管理など幅広い分野で活用されています。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)に比べると定量精度は劣りますが、コストが低く手軽な予備分析として今なお重要な位置を占めます。
使い方・例文
有機化学の実験室で反応が完了したか確認するために反応液をTLCにかけ、原料スポットが消えて生成物スポットが現れたことで反応進行を判断するといった場面で使われます。
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