本文へスキップ

経皮吸収製剤とは?

けいひきゅうしゅうせいざい

経皮吸収製剤とは、皮膚に貼ったり塗ったりすることで薬の成分を皮膚から体内へ吸収させる剤形で、貼付剤や軟膏などが代表例です。

経皮吸収製剤(transdermal drug delivery system)は、薬物を皮膚に適用し、皮膚のバリア機能(主に角質層)を透過させて体循環へ送り込む製剤の総称です。貼付剤(パッチ)、軟膏クリーム、ゲル、ローションなどの剤形があります。

経皮吸収の利点は次のとおりです。

  • 消化管を介さないため、肝臓での初回通過効果を回避できる
  • 血中濃度が安定し、長時間にわたって薬効を持続させやすい
  • 内服が困難な患者(嚥下障害・意識低下)にも適用可能
  • 貼り替えや塗布のタイミングで用量調節しやすい

代表的な経皮吸収製剤として、ニトログリセリン貼付剤(狭心症)、フェンタニルパッチ(がん性疼痛)、ニコチンパッチ(禁煙補助)、ツロブテロール貼付剤(気管支喘息)、エストロゲンパッチ(更年期障害)などが知られています。

一方、分子量が大きい薬物や水溶性が高い薬物は皮膚を透過しにくいという制約があります。また、皮膚の状態(傷・炎症・浮腫)によって吸収量が変わるため、貼付部位の選択と皮膚の管理が重要です。局所での皮膚刺激やかぶれが生じる場合もあり、定期的な貼付部位の変更が推奨されます。

使い方・例文

「がん性疼痛に対して、強力な鎮痛薬フェンタニルを経皮吸収製剤(パッチ)として胸部に貼付し、72時間ごとに交換する治療が行われた。」内服と異なり、血中濃度が安定して維持されるため、痛みの波が少ないのが特長です。

この用語をシェア

𝕏 でポスト LINE

最終更新:

関連用語