目的語格標示とは?
もくてきごかくひょうじ
目的語格標示とは、文中で動詞の目的語(対象)となる名詞句を他の文法的役割と区別するために、言語が用いる形態論的・統語的な手段のことです。
目的語格標示(もくてきごかくひょうじ)とは、言語学の用語で、文の中で他動詞が表す動作の対象(目的語)を明示するために使われる文法的マーカーや仕組みの総称です。格標示は「格(case)」と呼ばれる文法カテゴリーの一つで、名詞や代名詞が文内でどのような役割を果たしているかを示します。
言語によって目的語を標示する手段は大きく異なります。
- 格語尾(屈折):日本語の「を」格助詞、ラテン語の対格語尾(-am, -emなど)
- 前置詞・後置詞:言語によっては特定の前後置詞が目的語を標示する
- 語順:英語では目的語は動詞の後に置かれるという語順ルールで示される
- 代名詞の格変化:英語の「I → me」「he → him」など
言語類型論では、目的語格標示のパターンが大きく二分されます。主格・対格型(nominative-accusative)では主語に主格、目的語に対格が付きます。一方、能格・絶対格型(ergative-absolutive)では他動詞の主語に能格、自動詞の主語と目的語に絶対格が付くという対照的な体系を持ちます。
日本語では助詞「を」が典型的な目的語格標示として機能し、「リンゴを食べる」の「を」がリンゴが食べるという動作の対象であることを示します。英語のように語順が目的語を示す言語では、「格標示」は主に代名詞に残っています。目的語格標示の研究は、言語の類型的多様性を理解するうえで重要な課題です。
使い方・例文
日本語の「猫が魚を食べた」において、「を」が目的語格標示として機能し「魚」が動作の対象であることを示します。言語学の授業や論文で、各言語の格体系を比較・分析する際に登場します。
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