熱帯季節林とは?
ねったいきせつりん
熱帯季節林とは、乾季と雨季が明確に分かれる熱帯地域で、乾季に落葉する樹木が優占する森林のことです。
熱帯季節林(tropical seasonal forest)は、年間を通じて高温であるものの、雨季と乾季の差が大きい熱帯・亜熱帯地域に成立する森林です。雨季は熱帯雨林と同様に旺盛な成長が見られる一方、数か月に及ぶ乾季には多くの樹木が葉を落として水分消費を抑える「落葉」戦略をとります。
分布地域はインド・東南アジア本土(タイ・ミャンマー・カンボジア)・アフリカのサバナ周縁部・中南米のブラジル北東部・メキシコなど、熱帯モンスーン気候域に重なります。
代表的な樹種としてはチーク(Tectona grandis)が有名で、建材として高い価値をもつことから東南アジアでは古くから商業利用されてきました。動物相も乾季・雨季で行動パターンが大きく変わり、乾季には水場や緑地に動物が集中します。
熱帯雨林に比べて樹高はやや低く、林内は明るめです。近年は農地開発・木材伐採・焼き畑農業などにより、熱帯季節林の消失が急速に進んでいることが問題となっています。生物多様性の観点からも、熱帯雨林に次ぐ重要な森林生態系として保全が求められています。
使い方・例文
インドのチーク林では乾季に葉が黄色く枯れて落ち、雨季が来ると一斉に新芽を吹く光景が見られます。東南アジアの寺院遺跡の周辺林も熱帯季節林に分類されることが多いです。
この用語をシェア
最終更新: