溶鉱炉とは?
ようこうろ
溶鉱炉とは、鉄鉱石をコークスと石灰石とともに高温で還元し、銑鉄を連続的に生産する縦型の製鉄炉です。
溶鉱炉(ようこうろ、blast furnace)は、製鉄の基幹設備であり、鉄鉱石から銑鉄(ちゅうてつ)を取り出すための大型縦型炉です。高さは数十メートルに達するものもあり、連続操業によって大量の銑鉄を安定的に生産できます。
操業の仕組みは次のとおりです。
- 炉の頂部から鉄鉱石・コークス・石灰石を交互に装入する
- 炉の下部から高温の熱風(1000〜1200℃)を吹き込む
- コークスが燃焼して一酸化炭素を生成し、鉄鉱石の酸化鉄を還元して鉄を取り出す
- 石灰石は脈石と反応してスラグ(slag)を形成し、銑鉄と分離される
- 炉底から溶けた銑鉄(約1500℃)とスラグが定期的に排出される
生成された銑鉄は炭素を多く含む(約4〜5%)ため、そのままでは脆くて使いにくく、次工程の転炉で炭素量を調整して鋼(はがね)に精錬されます。
溶鉱炉は一度火入れすると数年から十数年にわたって連続稼働させるのが一般的で、炉内の耐火レンガの損耗が大補修(改修)のタイミングを決めます。近年は環境負荷低減のため、水素還元製鉄など代替技術の開発も進んでいます。
使い方・例文
自動車のボディや橋梁に使われる鋼板は、溶鉱炉で作られた銑鉄を転炉で精錬し、圧延したものです。溶鉱炉は現代の鉄鋼産業の出発点といえます。
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