塩辛納豆とは?
しおからなっとう
塩辛納豆とは、大豆を麹や塩で発酵・熟成させた伝統的な保存食で、糸を引く一般的な納豆とは異なる乾燥したうまみのある食品です。
塩辛納豆は、蒸した大豆に麹菌を付けて発酵させたのち塩や生姜などを加えて乾燥・熟成させた保存食です。一般に「納豆」と聞くと糸引き納豆を思い浮かべますが、塩辛納豆はまったく異なる製法と食感を持つ、より古い歴史をもつ発酵食品です。
中国から伝来した「豉(くき)」を起源とするとされ、奈良時代ごろに寺院で作られていた記録が残ります。もとは僧侶の保存食・調味料として重用され、「浜納豆」「寺納豆」とも呼ばれます。代表的な産地は京都の大徳寺(大徳寺納豆)や静岡の浜松(浜納豆)などで、各地の寺院や醸造家が独自のレシピを守り続けています。
製造工程は大きく次の流れをたどります。
- 大豆を蒸して麹をまぶし、数日間発酵させる
- 塩水や生姜・山椒などの香辛料と混ぜて熟成させる
- 天日干しなどで水分を飛ばし、粒を乾燥させる
味わいは濃厚なうまみと塩気、独特の香りが特徴で、そのまま酒の肴にしたり、ご飯に添えたり、料理の調味に使ったりと用途は幅広いです。グルタミン酸が豊富に含まれるため天然の旨み調味料としても機能し、煮物や炒め物の隠し味にも活用されます。和食の文化を深く知る上で欠かせない発酵食品の一つです。
使い方・例文
大徳寺納豆を薄切りにして日本酒とともに味わうと、凝縮されたうまみと塩気が酒を引き立てます。また、刻んで炒め物の仕上げに加えると天然の旨み調味料として活きます。
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