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写真乾板とは?

しゃしんかんぱん

写真乾板とは、ガラス板に感光乳剤を塗布した撮影媒体で、19世紀後半から20世紀初頭にかけて広く使われた写真技術の基盤です。

写真乾板(しゃしんかんぱん、Dry Plate)とは、薄いガラス板の表面臭化銀などのハロゲン化銀を含む感光乳剤(ゼラチン乳剤)を均一に塗布・乾燥させた撮影媒体です。乾燥した状態で保存・使用できることから「乾板(かんぱん)」と呼ばれ、水溶液に浸した状態で使用する「湿板(しっぱん)」と対比されます。

写真乾板が登場したのは1870年代のことで、それ以前に主流だった湿式コロジオン法(湿板)に比べて大きな利点がありました。湿板は撮影直前に乳剤を塗布し、乾く前に撮影・現像する必要がありましたが、乾板は工場で大量生産された既製品を購入して保存・携帯できるため、写真撮影の利便性が飛躍的に向上しました。

乾板の普及により写真撮影は一般に広まり、アマチュア写真家の増加につながりました。20世紀初頭にフィルム(セルロイドやセルロースアセテートを基材とした軟質フィルム)が登場するまで、写真乾板は写真技術の主役を担いました。現在では一般的な撮影用途ではほとんど使われなくなりましたが、天文観測(天体写真)や特定の科学分野では、その高い精度と寸法安定性から長く活用されていた歴史があります。また、明治・大正時代の日本の記録写真の多くが乾板で撮影されており、歴史的資料としての価値も高いです。

使い方・例文

明治時代の写真館では写真乾板を使って肖像写真を撮影しており、現在も博物館などでその乾板原版が保存・デジタル化されています。

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