リフトグラウンドエッチングとは?
りふとぐらうんどえっちんぐ
リフトグラウンドエッチングとは、防蝕剤を塗った版にグラウンドを浮き上がらせて模様を描き、腐蝕で質感を出す版画技法です。
リフトグラウンドエッチング(lift-ground etching)は、銅版画の技法のひとつで、「シュガーリフト」とも呼ばれます。一般的なエッチングが版に防食剤を塗ってから描画するのとは逆の工程をとることが特徴です。
- 砂糖・にかわ・水などを混ぜた水溶性の描画剤(シュガーリフト液)を金属版の上に絵筆やペンで直接描く
- 描いた上から全面にアスファルトやワニスなどの防食グラウンドを重ねて塗る
- 版を温水や水に浸すと、糖分を含む描画部分だけが溶けて浮き上がり(リフトアップ)、金属地が露出する
- 酸液で露出した金属部分を腐蝕させる
- グラウンドを除去してインクを乗せ、印刷する
この技法の最大の利点は、筆やペンで直接描いた線やストロークがそのままエッチングの腐蝕部分となるため、絵を描く感覚で自由に表現できる点です。アクアチントと組み合わせることで、柔らかなグラデーションと筆跡の組み合わさった豊かな質感を生み出すことができます。
フランシスコ・ゴヤやリュシアン・フロイドなどの芸術家が好んで用いた技法として知られており、現代版画でも広く活用されています。
使い方・例文
版画工房でリフトグラウンドエッチングを習うと、筆で描いたストロークがそのまま版画の線として現れる独特の表現を体験できます。
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