ライン彫刻とは?
らいんちょうこく
ライン彫刻とは、金属板や石などの素材に鋭利な刃先で線を直接刻み込み、版画や装飾を作り出す伝統的な彫刻・版画技法です。
ライン彫刻(Line engraving)は、銅板・鉄板・木材・石などの素材に、ビュランと呼ばれる鋼鉄製の彫刻刀を用いて直接線を削り込み、模様や図像を表現する技法です。版画技法としては凹版印刷の一つで、刻まれた溝にインクを詰め、紙に転写することで版画作品が生まれます。
ライン彫刻の主な特徴は次のとおりです。
- 腐食液を使うエッチングと異なり、手の力で直接板に線を刻む
- 線の太さ・深さ・方向を職人が完全にコントロールできる
- 細い線の交叉(クロスハッチング)で陰影や質感を表現する
- 耐久性が高く同一の版から多くの印刷が可能
ヨーロッパでは15〜19世紀にかけて複製版画・地図・紙幣印刷の主要技法として用いられ、デューラーやレンブラントなど著名な芸術家も手がけました。現在も紙幣や切手の印刷に「凹版印刷」として応用されており、偽造防止を兼ねた精密印刷技術として重要な役割を担っています。工芸・宝飾品への装飾彫刻としても世界中で受け継がれている技法です。
使い方・例文
ライン彫刻は、日本銀行券の肖像や模様にも用いられており、細かい線の集積が偽造を困難にする精密な印刷を実現しています。
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