ユビキチンとは?
ゆびきちん
タンパク質に結合して分解シグナルとなる、真核生物に普遍的に存在する小型タンパク質です。
ユビキチンは76個のアミノ酸からなる小型タンパク質で、真核生物のほぼすべての細胞に存在します。「ユビキタス(どこにでもある)」を語源とする名前の通り、酵母からヒトまで高度に保存されたアミノ酸配列をもちます。
ユビキチンの主要な機能はタンパク質の品質管理と分解制御です。E1(活性化酵素)・E2(結合酵素)・E3(リガーゼ)という3段階の酵素カスケードによって、対象タンパク質のリジン残基にユビキチンが共有結合(ユビキチン化)します。ポリユビキチン鎖が形成されたタンパク質は26Sプロテアソームに認識され、分解されます。
ユビキチン化は分解シグナルとしてだけでなく、DNA修復・エンドサイトーシス・炎症シグナル・細胞周期調節など多様な細胞プロセスにも関与します。モノユビキチン化やポリユビキチン鎖の結合様式(K48鎖やK63鎖など)によって機能が異なることが明らかになっています。
ユビキチン-プロテアソーム系の破綻はがん・神経変性疾患(パーキンソン病・アルツハイマー病など)・免疫疾患と深く関連しており、創薬ターゲットとして集中的に研究が進んでいます。この系の発見に貢献したアーロン・チカノーバー、アブラム・ハーシュコ、アーウィン・ローズの3氏は2004年にノーベル化学賞を受賞しました。
使い方・例文
細胞周期の調節においてサイクリンがユビキチン化されてプロテアソームに分解されることで、分裂のタイミングが正確に制御されます。
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