モランI統計量とは?
もらんあいとうけいりょう
モランI統計量とは、地理空間データに空間的な自己相関(似た値が近くに集まる傾向)があるかどうかを数値で評価する指標です。
モランI統計量(Moran's I)は、空間統計学において空間的自己相関の強さと方向を測定するための代表的な指標です。1950年にパトリック・モランによって提案されました。通常の相関係数と同様に−1から+1の範囲をとり、値の意味は次のとおりです。
- I > 0(正の空間自己相関):似た値を持つ地域が空間的に集中している(クラスター形成)
- I ≈ 0:空間的なパターンが見られない(ランダム分布)
- I < 0(負の空間自己相関):高い値と低い値が交互に隣り合うチェッカーボード状の分布
計算には空間重み行列が必要です。これは各地域間の隣接関係や距離を定義する行列で、隣接するポリゴンに1を与えるクイーン隣接、距離の逆数を重みとする方法などがあります。統計的有意性は、モンテカルロ置換検定またはZ検定で評価します。
全体的な空間自己相関を示すグローバルモランIに対して、局所版のローカルモランI(LISA)を使うと、どの地域がクラスターの中心(ホットスポット)なのかを個別に特定できます。人口・犯罪・感染症・経済指標の地理的パターン分析に広く用いられています。
使い方・例文
都道府県ごとの所得データにグローバルモランIを適用すると、高所得県が隣接して集まる傾向があるかどうかを統計的に検定できます。
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